top of page

1回 連載開始のご挨拶

 私は、これまで学校の教員として、中高生の教育に関わってきました。東京の私立中高一貫校で働いたのち、教育の先進性が語られていたフィンランドで日本語を教えながら教育視察をしました。そして、シンガポール日本人学校では、日本中から集まった個性豊かな中学生と一緒に過ごさせていただきました。


 私が教育に関わるときに、大切にしていることがあります。それは「共に学ぶ」ということです。自分が学び続けているからこそ、自分に関わる子どもたちにも学んだほうがよいと言うことができます。自分で学んでいない人が何を言ったとしても、子どもたちの心に届くわけはないと思うからです。


 そもそも、教育をするということは、将来の社会を作ることです。教育は、10年、20年と時を経ないと、結果がどうであるか分からないものですし、こどもたちの成長の過程では色々な要因がありすぎて、何がどのように影響をしたのかも分かりづらいものです。しかし、その時点で自分が関わっている子どもたちにとって、自分が考えられる中で、ベストな行動をするという思いで教育に関わってきました。教育とは、私たち大人が子どもたちに、「どのような大人になって、どのような人生を歩んで欲しいか」という期待を表すものです。


 社会は常に変わっていくし、子どもたちも当然ながら全員が違う個性を持っています。だからこそ、教育に関わる者は、いつも学び続けなければならないのです。今まで学ばれてきた学問のこと、自分と関わる子どもたちのこと、これからの社会のことなど、あらゆることを学び続けることが、子どもの教育に関わる者の責任です。


 この連載においても、読んでくださる方と一緒に学んでいきたいと考えています。今の世の中の教育の様子についても新しく調べながら共有していきたいですし、気になったことどんなことでも質問していただければ嬉しいですし、お悩みなどがあればお聞かせいただきたいと思っています。そうやって、私たちが学び続けることが、きっと子どもたちのためになると信じています。これから、よろしくお願いします。


Comments


bottom of page